2008年12月30日(火)「しんぶん赤旗」
日米共同演習74回に
07年度 派兵想定 訓練着々
二〇〇七年度に実施された米軍と自衛隊の共同演習が、少なくとも五百三十日間、七十四回に達することが、本紙の情報公開請求に防衛省が明かした資料で分かりました(別表)。〇六年度(三百五十三日間、五十四回)を上回り、在日米軍再編や「ミサイル防衛」での日米軍事一体化と、海外派兵を想定した訓練を着々と積んでいます。
日数が〇六年度と比べて大幅に増えたのは、海上自衛隊の米国派遣訓練で共同演習が行われていたことが判明、往復の航海日数を含めたためです。
〇七年度の大きな特徴は、「ミサイル防衛」(MD)での共同演習の深化です。同年七月に日本周辺海域で、日米のイージス艦や航空自衛隊の空中警戒管制機(AWACS)などによる弾道ミサイル防衛(BMD)の共同対処訓練が行われました。また、日米間では共同演習と位置づけてはいないものの、〇七年十二月、海自のイージス艦「こんごう」がハワイ沖で初めてスタンダードミサイルSM3の実弾を発射し、米海軍が発射した模擬弾道ミサイルに命中させました。
陸上自衛隊では、イラク帰りの米軍との訓練が引き続き目立ちます。第二七普通科連隊(北海道・釧路駐屯地)が〇七年十月―十一月にかけて米カリフォルニア州での共同実動演習「ライジングウォリアー」に参加。イラクでの任務を終えた米陸軍第一八四連隊第一大隊所属の部隊と演習を行いました。
空自では、三沢基地(青森県)所属のF2戦闘機が初めて海外の演習に参加。
グアムのアンダーセン空軍基地とその周辺空域での共同演習「コープノース・グアム07」(〇七年五月二十九日―七月四日)で、五百ポンド爆弾による空対地射爆撃訓練を行いました。
在日米軍再編にもとづく、米空軍嘉手納基地(沖縄県)などの米軍機の訓練移転も本格化。全国各地の空自基地で訓練が実施され、それに伴う共同演習が八回実施されました。
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