2008年12月21日(日)「しんぶん赤旗」
CO2削減
電力・鉄鋼に義務付けよ
温暖化対策 シンポ参加者ら
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温室効果ガス削減の中期目標の策定を政府に求め、シンポジウム「私たちが変える温暖化対策」(主催・公害地球環境問題懇談会)が二十日、東京都内で開かれました。シンポジウムでは、電力・鉄鋼など温室効果ガス(CO2)大排出源に削減を義務付けるしくみを求める声が相次ぎました。
主催者あいさつした代表幹事の本間慎フェリス女学院大学前学長は「日本は京都議定書で6%削減を約束しましたが、現在8・7%(二〇〇七年度)も増加させ、全排出量の80%は事業部門。これらの業界に厳しい規制をおこない、削減を義務化することが必要だ」と指摘しました。
ポーランドで開かれた気候変動枠組み条約第十四回締約国会議に参加した早川光俊CASA専務理事が、同会議の国際交渉のポイントを報告。「早く日本政府に二〇二〇年の中期削減目標を明確にさせることが大事だ」と強調しました。
日本共産党の笠井亮衆院議員があいさつし、欧州の温暖化対策の調査の体験を紹介しながら、党の見解「地球温暖化の抑止に、日本はどのようにして国際的責任をはたすべきか」の要点を紹介。中期目標を早く設定し、気候保護法の制定などの提起がいよいよ大事になっていると訴えました。
欧米の動き報告し学習
「欧米の気候変動をめぐる情勢と日本の課題」と題した学習会が十九日、東京都内で開かれ、約四十人が参加しました。地球温暖化防止のルールをつくる運動「MAKE the RULE」キャンペーンと環境NGO「気候ネットワーク」が主催したもの。
同キャンペーンが取り組んでいる、温室効果ガスを二〇二〇年までに一九九〇年比30%削減をすることや、再生可能エネルギーの増大などを盛り込んだルール(法律)をつくるよう求めた衆参両院議長あての請願署名が呼びかけられました。
各分野の専門家から、イギリス、ドイツ、EU(欧州連合)などにおける気候変動に関連する法律制定の動きなどの最新情勢が報告されました。
気候ネットワークの浅岡美恵代表は、諸外国と比較しながら日本の課題について言及。イギリスで十一月末に「気候変動法」が成立したことや、ドイツでも再生可能エネルギーの拡大目標を含んだ政策が示されていることに触れ、「日本は目先の目標しかない。法的拘束力がある中期目標が必要だ」と指摘しました。
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