2008年12月20日(土)「しんぶん赤旗」
輸入米から猛毒カビ タイ産農水省販売
農水省は十九日、同省が加工食品メーカーに食用として販売したタイ産米(ミニマムアクセス米)からカビ毒が検出されたと発表しました。カビ毒は発がん性がきわめて強い猛毒の「アフラトキシンB1」で、食品衛生法上、検出されてはいけない物質。同省は事前検査で発見できませんでした。食用販売されたコメからアフラトキシンが検出されたのは初めて。
ずさんな検査体制のもとで、カビ毒汚染米がこのほかにも流通している可能性があります。
同省によると、カビ米は十月二十二日にメーカーに売却したタイ産破砕米二十四トンの一部から見つかりました。同日中にメーカーがコメを確認したところ、カビ米の塊百八十グラムを発見。アフラトキシンB1が○・○四PPM検出されました。メーカーはカビを取り除いた上で全量を製品化しましたが、出荷はしていないとしています。
タイ産破砕米は、政府が今年六月に計三千五百八トンを輸入。このメーカーには十月二十二日の分と合わせて計三十トンを売却しており、政府負担で全量を廃棄します。
別の食品会社二社でもタイ産米が製品化されました。残りは政府保有で、同省は二社の製品からも政府保有米からも抽出検査でアフラトキシンは検出されなかったとしています。