2008年12月17日(水)「しんぶん赤旗」
自民・民主・公明 海外視察 異常な浪費
専用車で世界遺産観光
共産党都議団が実態を告発
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「視察」先は世界遺産のモン・サン・ミシェルやイグアスの滝、飛行機はビジネスクラス、三十分の移動でも高額の専用車をチャーター、添乗員を深夜まで同行させ費用は青天井、そして報告書は盗用―。東京都議会の自民、民主、公明各党が二〇〇五年都議選以降、六回行った海外視察の驚くべき浪費の実態が十六日、日本共産党都議団の調査で明らかになりました。
日本共産党都議団は同日の記者会見で、情報開示請求で入手した資料の分析結果を公表し、海外視察を中止・抜本的再検討するよう呼びかけました。
三党の海外視察は六回で三十一人が参加。総費用は五千八百六十四万円でした。一人あたりの費用は百八十九万円で、全国で〇五―〇八年に海外視察を行った三十五道府県議会の平均の二・三倍と突出しています。
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昨年十月に自民党の五人が一人あたり二百二十八万円をかけてエジプト、スペイン、フランスを訪ねた時は、パリからナントまで鉄道なら約二時間、八万五千円で行けるにもかかわらず、専用車で十二時間半、三十三万四千円もかけて百四十キロも大回りし、調査目的になかった世界遺産のモン・サン・ミシェルを訪問していました。(図)
また、同月に民主党の四人が一人あたり二百六十九万円をかけた北欧五カ国の視察では、専用車の費用だけで百九十九万円も支払っていました。
記者会見で日本共産党都議団の吉田信夫幹事長は「六回の視察は観光といわざるを得ないものが多く、浪費や盗用などの問題を真剣に検討せず海外調査を続けることは、都民の納得を得られない」と批判しました。
都議会の海外視察では、自公両党のニューヨーク市視察と、民主党のブラジル視察で、それぞれ報告書に他人の論文から盗用していたことが日本共産党都議団の調査で発覚。大きな批判があがっています。
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