2008年12月14日(日)「しんぶん赤旗」
6カ国協議
平和の枠組みへ活用
参院特委で山下議員 外交努力要求
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日本共産党の山下芳生議員は十二日、参院拉致問題特別委員会で、北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議の枠組みを、北東アジアの平和と安定を保証する枠組みへと発展させるため、日本政府としても外交努力を払うよう求めました。
山下氏は、米国のオバマ次期大統領も六カ国協議の維持・活用にとどまらず、「より効果的な枠組みに構築する」ことを展望していると強調しました。
中曽根弘文外相は、二〇〇五年の六カ国協議の共同声明が、北東アジアの安全保障面での協力促進の方策探求で合意していると指摘。「(これは)核問題の平和的解決が達成された場合、枠組みを地域と平和の安定のため有効に活用していくべきだとの六者の期待感を示したもの」「具体的な議論の際には、米韓と連携しながら議論に参画していきたい」と述べました。
その上で山下氏は、八月の日朝実務者協議で合意された、北朝鮮の拉致問題についての「権限が与えられた調査委員会」設置について質問。調査委の設置先送りに懸念を示すとともに、調査委が、拉致の実行部隊であり、協議の障害ともなっている「特殊機関」の存在に左右されないものとなるよう、政府の働きかけを求めました。
河村建夫官房長官は調査委について、「特殊機関に左右されないものになると考えている」と述べました。
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