2008年12月13日(土)「しんぶん赤旗」

育児休業制度見直しへ

労政審分科会が素案


 育児・介護休業法見直しを検討している厚生労働省の労働政策審議会雇用均等分科会(林紀子会長)は十一日、報告(素案)を発表しました。

 来年通常国会への改正案提出をめざすものです。

 「素案」は、第一子出産前後で継続して就業している女性の割合の低さ(約三割)や男性の育児休業取得率1・56%の現状にふれ、制度見直しを提案しています。

 素案は、三歳未満の子どもがいる男女労働者の請求による残業免除制度の設置、一日六時間などの短時間勤務制度導入の事業主への義務づけを検討する―としています。

 「父親も子育てができる働き方の実現」として、育児休業の取得可能期間を子どもが一歳になるまでとの現行制度を一歳二カ月までに延長すること、配偶者が専業主婦(夫)である労働者を除かないことが示されています。

 母親の産後休業中(出産後八週間以内)の父親の育児休業取得を促進するため、この期間に父親が取得した場合には特例として、育児休業の再度取得の申し出を認めることも示されました。

 論議では、使用者側委員から、従業員三百人以下の事業所は法律の対象外にとの意見が出されたのに対し、労働者側委員が「出産した女性労働者の七割が辞める現状からみても、働き続けられる職場にするため中小企業を除外せず法改正が必要」と反論。「景気のよしあしが法律を指図してはならない」(公益委員)の意見も出されました。



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