2008年12月12日(金)「しんぶん赤旗」
「二つの聖域」にメスを
社会保障財源で志位委員長
日本共産党の志位和夫委員長は十一日の記者会見で、社会保障費の毎年二千二百億円削減を「圧縮」する財源をめぐって政府・与党が迷走していることについて問われ、「二千二百億円削減のシーリング(概算要求基準)そのものが、いよいよ破たんしてきたことは、政府・与党も認めざるを得なくなってきている」と述べました。
志位氏は「二千二百億円削減の枠組みのままでは、医療、介護、年金などあらゆる点でまともなサービスはできないことが明らかになっており、この枠組みそのものが破たんしている」と指摘しました。
そのうえで、「政府・与党は太いところの財源に目が向かないため、迷走している」と述べ、年間五兆円にのぼる軍事費と、大企業・大資産家への優遇税制という「二つの聖域」にメスを入れるべきだと発言。「たとえば年間二千五百億円の米軍への『思いやり予算』は条約上出す義務のないものだ。これをやめるという決断さえすれば、二千二百億円はそれだけで出てくる。これは政治の姿勢一つにかかっている。『二つの聖域』にメスを入れられないから、迷走、混迷が起こる」と述べました。