2008年12月8日(月)「しんぶん赤旗」

“暴力団 街から追放”

住民ら決起集会

佐賀


 佐賀県みやき町にある民間の元保養所施設を指定暴力団・道仁会(福岡県久留米市)が改修していることが分かり、七日、同町で、「暴力追放大決起集会」が開かれました。周辺自治体の住民を含む約四千五百人が集まり、暴力団追放運動で「安全で安心して暮らせる街を実現する」宣言を誓い合いました。

 日本共産党の瀬戸雄也衆院九州・沖縄比例予定候補はじめ、みやき町議、鳥栖市議ら党議員も参加しました。

 北部九州を中心に、道仁会と同会から分裂した指定暴力団・九州誠道会との抗争事件が相次ぎ、佐賀県武雄市では病院患者人違い殺人事件が起きました。

 十一月下旬、道仁会が、福岡県との県境に位置するみやき町の民間施設の改修工事をしていることが分かりました。十一月二十八日には、同町議会が全会一致で暴力追放決議を可決。十二月三日、県議会でも、同決議を全会一致で可決し、県内の自治体で同趣旨の議会決議が広がっています。

 集会では、主催者の佐賀県、鳥栖市、みやき町の各首長、県警本部長が決意を表明。

 民間施設のある地元の二人の区長が「頻発する暴力団の抗争事件は住民に重大な不安を与えている。反社会的な暴力団の存在は許せない」「われわれは暴力団に強い怒りを持つ。勇気と熱意をもって暴力団を社会から追放する決意を持つ」と力強く訴えました。

 集会後、参加者は、民間施設までパレードし「暴力行為は許さない」と唱和しました。

 民間施設近くに住む男性(90)は「暴力団が来ると想像できなかった。孫やひ孫がいるのにどうなるか心配。たくさんの人が集まってうれしい。早く出て行ってほしい」と訴えました。


 道仁会 福岡、佐賀、長崎、熊本各県にまたがる九州最大規模の指定暴力団。本部事務所は福岡県久留米市で構成員と準構成員を合わせ約千人。新会長就任をめぐり分裂し、対立派が二○○六年六月に指定暴力団九州誠道会(同県大牟田市)を結成しました。対立抗争が相次いで発生し計七人が死亡。○七年十一月には佐賀県武雄市の病院で入院患者が九州誠道会系関係者と間違われ、道仁会系組員に射殺されました。


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