2008年12月8日(月)「しんぶん赤旗」

強制連行追及裁判

国・企業は解決図れ

全国ネットが集会


 強制連行・企業責任追及裁判全国ネットワークは七日、東京都内で全国集会を開きました。強制連行・強制労働の被害にあった中国人や朝鮮人を支援している各地の人たち約四十人が参加しました。


 集会では、中国人強制連行裁判で昨年四月二十七日に最高裁が被害者の請求を退ける判決を出したもとで、今後どのようにたたかいを進めるかを議論しました。

 最高裁判決は、被害者の裁判上の請求権は消滅したとしながらも、国や企業が自発的に賠償に応じることは妨げないとし、「被害者の救済に向けた努力が期待される」と述べています。集会では、この判決の付言に応じる形で福岡高裁の中国人強制連行裁判で和解が勧告され、国や企業の姿勢次第で解決の道が開ける状況になっていることが報告されました。

 各地から裁判や企業責任追及について報告がありました。

 群馬の中国人強制連行裁判の支援者は、国会議員への要請行動や加害企業である鹿島、ハザマとの交渉について報告。「個人的には中国人には大変申し訳ないことをしたと思っている」という企業の担当者もいることを語りました。

 「名古屋三菱・朝鮮女子挺身(ていしん)隊訴訟」の支援者らは、今年十一月に最高裁で敗訴が確定した後も毎週金曜日に三菱重工本社前で宣伝行動を続けていることを紹介しました。

 参加者は、日本の強制連行問題を強制労働条約違反として、来年のILO総会で審査の対象にするよう国際的な取り組みを強める必要性について議論。国と企業による基金を設けさせるなど、立法措置による被害者救済の運動の方向を話し合いました。


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