2008年12月4日(木)「しんぶん赤旗」
電気料金値上げ 「脱法的」
吉井議員追及 経産相が調査約束
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日本共産党の吉井英勝議員は三日の衆院経済産業委員会で、電力各社の七月の電気料金値上げは脱法的だと告発し、経産省として公聴会の開催など法律にのっとった対応をとるよう求めました。
電気料金の値上げには、公聴会開催や経産相の認可が必要ですが、燃料価格高騰の場合は、基準価格の一・五倍という上限の範囲で自動的に料金に反映できます(燃料費調整制度)。値下げや据え置きの場合は届け出だけで変更できます。
東京電力では、二〇〇七年から〇八年夏にかけての大幅な燃料価格高騰で、九月に料金を改定。電気料金を計算する際の基準となる基準単価を約三割、電気料金の上限も約六千八百円から約八千円まで引き上げました(標準家庭世帯の場合)。
吉井氏は、同改定で〇九年一月以降の電気料金が約七千二百円まで跳ね上がると指摘。“上限の範囲”を超えているのに、東電は十―十二月料金を据え置くから値上げではないと届け出のみで、経産省も公聴会を開いていないと批判しました。
吉井氏は、電気料金を規制緩和した一九九五年の燃料費調整制度導入後、十年間は一度も公聴会が開かれておらず、「公聴会なしで自動的に値上げできる仕掛けがつくられている」と指摘。東電に一兆二千億円もの内部留保があることや、家庭用電気料金に比べ大口の大企業は約半額に優遇されていることをあげ、「公聴会を開いて国民に説明すべきだ」と主張しました。
二階俊博経産相は、「調べて回答したい」と約束しました。