2008年11月30日(日)「しんぶん赤旗」

日本の戦争 侵略明白

TVで井上氏 政府が領土拡大方針


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(写真)発言する井上哲士参院議員(テレビ朝日から)

 日本共産党の井上哲士参院議員は、二十九日放送のテレビ朝日系「朝まで生テレビ!」に出演し、日本の過去の侵略戦争を正当化する論文を書いて航空幕僚長を更迭された田母神俊雄氏の問題について、出席者と討論しました。

 井上氏は、日本の過去の戦争について、「侵略かどうかは、その戦争の目的が自国の領土の拡大、他国の支配を目指したかどうかが一番のメルクマール(指標)になる」と指摘。現在のインドネシアやマレーシアの地域を日本領にすると明記した戦前の日本政府の「大東亜政略指導大綱」(一九四三年)をあげ、「領土を拡張して、支配することを自ら決めている。これを侵略といわずしてなんというのか」と批判しました。

 司会の田原総一朗氏は、田母神氏が論文を書いた動機について「自民党の半分以上がこういう意見だからだ」と指摘。井上氏は、「(政府は)田母神氏という特異な人物の暴走という問題にとどめようとしたが、政治の責任と自衛隊全体の問題として全容解明が必要だ」と述べました。

 自民党の平沢勝栄衆院議員などが「空幕長にも言論の自由がある」と発言したのに対して、井上氏は、田母神氏が自身の考えを職務権限を使って自衛隊員に教え込んできた実態を指摘。「こういうものまで言論の自由というのか」と強調しました。

 井上氏はさらに、田母神氏が、憲法で禁止されている集団的自衛権の行使に向け、国民の啓蒙(けいもう)を自衛隊の任務だとしていることをあげ、「国民主権どころか、(自衛隊が)国民のうえに立っている。米国と肩を並べて戦争する国づくりを狙ったものだ」と批判しました。


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