2008年11月29日(土)「しんぶん赤旗」

精密誘導弾を導入

クラスター弾全廃の代替


 政府は二十八日の安全保障会議で、自衛隊が保有するクラスター爆弾を全廃し、その代替として精密誘導弾を新たに導入する方針を決めました。防衛省は二〇〇九年度概算要求で、クラスター爆弾廃棄の調査費用二億円に加え、精密誘導弾の整備費用として七十三億円を要求しています。

 クラスター爆弾の全廃は、十二月三日にノルウェーのオスロで開かれる同爆弾禁止条約の署名式に日本が参加することに伴うもの。同条約が発効すれば原則八年以内の廃棄が求められます。

 クラスター爆弾は、多数の子爆弾をまき散らし、地上の部隊や施設を壊滅させるだけでなく、不発弾となった子爆弾によって子どもや民間人の死傷が続出している「非人道的兵器」です。自衛隊はこれまで旧ソ連の海岸からの侵攻を想定して「水際にて上陸部隊の勢力を縮減することが必要」などという口実で陸自、空自で四種類のクラスター爆弾を保有していました。

 政府は、同爆弾の規制による「機能欠落は可能な限り早期に補完する必要」があるとして、誘導装置を搭載した「M31ロケット弾」と、「レーザーJDAM(ジェイダム=統合直接攻撃弾)」の導入を狙っています。


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