2008年11月25日(火)「しんぶん赤旗」
麻生首相就任2カ月 バー通いは続く
「夜の会食」59回「はしご」17回
「まっすぐ帰宅」はわずか6日
麻生太郎首相が就任してから二十四日で二カ月。高級ホテルの会員制バーなどでの「夜の会合」に批判を浴びましたが、今後もバー通いの「哲学は変わらない」といいます。全国紙の動静欄をみると、就任以来、夜の会食回数は二カ月間で五十九回にのぼりました。
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麻生首相は、この間、国連総会、中国・北京での東南アジア諸国連合と日本、中国、韓国(ASEANプラス3)首脳会合、米ワシントンでの金融サミット(G20)首脳会合、そして二十三日からのペルーでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議と計四回、外遊しています。
外遊時を除くと、ホテルなどに寄らず、まっすぐ自宅に帰ったのは、わずか六日間だけでした。うち二日間は、公邸で政府・与党幹部と会食した後の帰宅でした。
しかも、食事をした後、ホテルのバーで飲み直すなどの「はしご」は、十七回にのぼります。このうち、十一月十一日は、(1)東京・九段北の中国料理店で内閣記者会加盟報道各社キャップと懇談(2)東京・紀尾井町のホテル内の日本料理店で野田聖子消費者行政担当相らと会食(3)同ホテル内のバーで元米副大統領らと懇談(4)同ホテル内の別のバーで秘書官と打ち合わせ―という“忙しさ”。
十一月九日、茨城県ひたちなか市の那珂湊漁協を視察し、自民党学生部の大学生と東京・渋谷区の居酒屋で懇談するなど、「庶民派」をアピールしました。
しかし、この日も、居酒屋の後に向かったのは、自宅ではなく、東京・虎ノ門のホテル内のバーでした。
翌日の自民党役員会では、居酒屋での学生らとの懇談を話題にした際、「(料理は)ホッケの煮付けとか、そんなもんでしたよ」と発言。ホッケの産地、青森県が地元の大島理森国対委員長から「ホッケに煮付けはない」と“苦言”を呈される始末で、「庶民派」のメッキは一日ではげてしまいました。
一方、大企業が派遣労働者や非正規労働者の大量「首切り」計画を相次いで打ち出し、国民に雇用と生活への不安と大企業への批判が大きく広がっているなか、首相は十二日、東京・紀尾井町の高級料亭「福田家」で、御手洗冨士夫日本経団連会長ら財界人と二時間近く会食しました。