2008年11月25日(火)「しんぶん赤旗」

NTTフレッツ・アクセスサービス

乗り換え後に2重請求

4年にわたって14万円以上に

口座から毎月3千円余


 インターネットなどの回線をNTT東日本のADSL(一般電話回線)からBフレッツ(光ファイバー)にのりかえたところ、4年間にわたって使っていないADSLの料金までとられていた――。うっかりすると多額の損害になりますのでご用心!


 札幌市の団体職員Aさん(49)宅に、NTT東日本の代理店から「Bフレッツに切り替えた際、ADSLの利用停止の手続きがされていないようだ」と、突然の電話があったのは10月末のことでした。

 AさんがBフレッツに乗り換えたのは4年前。Aさんの銀行口座からは使用をやめたADSLの料金が毎月3019円ずつ引き落とされていたのです。代理店からの連絡によると、その額、4年と17日分で14万6576円にもなっていました。

 どうしてこのようなことが起きたのか。代理店の説明は「原因は特定できない。NTT側のミスかもしれないし、そちらが休止届を出さなかったからかもしれない」ということでした。

きちんとした情報公開を

 代理店の話に納得できないというAさんに、NTT東日本から電話がきました。Aさんは「乗り換えたことで自動的に切り替わるものと思っていた」といいました。これにNTT側は「そうですよね」といい、「最近、他の顧客からのクレームで、Bフレッツ契約時に、それ以前に利用していたサービスの停止がされていないケースが発覚したため、BフレッツとADSL両方に加入している顧客リストに基づいて確認をとっている」との説明でした。

 返金するとの電話連絡のあとADSLのモデムなどの返却を求める文書が届き、その後2週間ほどでAさんの口座に返金分が振り込まれました。

 Aさんの話。「利用者の側は、こういうことがあると気づかないことが多い。情報公開をきちっとして利用者の立場で対応してほしい」

東西両社で1億8千万円も

 Aさんのような2重請求のケースはNTT東日本・西日本の両社とも起きています。東日本では3630件、誤請求額は約8500万円、西日本は約2100件、9500万円にのぼるといいます。

 発生原因は「フレッツ・アクセスサービス」のメニュー変更の際、解約の事務処理を適切に行わなかったり、解約の意向確認をしないためなどで、変更前・変更後の両契約がシステム上に存続して2重請求になったといいます。

申し出なければ返金ない場合も

 両社ともチェックリストに基づいて、該当する利用者が判明した分については連絡をしています。

 Aさんのケースを処理したNTT東日本北海道支店の広報室は「全社的に対象となるお客様に確認をしている。連絡のつかないお客様もいて終了のめどはわかりかねます」といいます。

 また「他社に移られたお客様の場合はチェックのしようがない」(NTT西日本フレッツサービス部門業務推進担当)ため、利用者からの申し出がなければ返金されないことになります。両社とも、利用者の申し出があれば対応するとしています。

 2重請求についての問い合わせは、東日本・西日本両社ともフレッツ・アクセスサービスを受け付けている窓口まで。電話0120・116116


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