2008年11月25日(火)「しんぶん赤旗」
障害者の夢乗せて
ひまわり号走らせよう
札幌 全国連絡会が総会
列車に乗って旅をしたい―という障害者の夢と希望を乗せて走るひまわり号に取り組んでいる「ひまわり号を走らせる全国連絡会」(大塚一壽運営委員長・茨城県)は二十二、二十三の両日、札幌市で総会と全国交流会二〇〇八を開きました。
地元の札幌実行委員会はじめ、伊豆するが(静岡県)、更埴(長野県)など十四の実行委員会から七十人が参加しました。「ひまわり号は、やさしい街づくりにもつながります」「サクランボ狩りの二回目のとき、農園に車いすのトイレができていた」「障害者に対し、ボランティアが足りない」と活発な意見や苦労話が相次ぎ、交流を深めました。
「ひまわり号初心者講座」「ひまわり号の思いを語ろう」の分散会で討論。「三十二回目を準備中、これまで一万人以上が乗った」(札幌)、「台風でJRからバスに変更したら『列車を使って、みんなで行くのがひまわり号だ』という声があがった。障害者の楽しみになっている」と話し合いました。
「会社としての社会貢献」と語ったのは協力している旅行会社の社長。「旅行会社として交渉すると、かなり割引になることがあります」といいます。
日本福祉大学大学院の鍋谷州春客員教授が講演。来年は茨城県つくば市で開催すると発表がありました。
ひまわり号 車いすが通れない改札口や階段、障害者トイレがない駅や列車など障害者が自由に旅のできない状況のなか、「列車に乗って旅をしたい」という障害者の要求から一九八二年十一月、障害者専用列車「ひまわり号」が東京・上野駅―栃木・日光駅間を初めて走りました。その後全国に広がり、いまでは北海道から九州まで全国各地で七十一の実行委員会が活動、バリアフリーの街づくりなどの運動もすすめています。