2008年11月25日(火)「しんぶん赤旗」
大阪空襲
訴訟原告団を結成
謝罪と補償求め国を提訴へ
第二次世界大戦末期、大阪の街が火の海となった大空襲から六十三年、被害者や遺族らは二十四日、国に空襲被害の「謝罪」と「補償」を求める訴訟原告団を結成しました。
大阪市中央区の大阪市立中央会館で大阪空襲訴訟原告団結成集会&支える会発足のつどいを開き、約九十人が参加しました。同日現在、原告団は十八人、弁護団は九人。十二月八日に訴訟を起こす予定です。
原告団準備会の安野輝子代表世話人は、「裁判を通じて、国の受忍論を撤回させ、すべての民間人の戦争被害者に対する補償をする国に変えさせるきっかけを作っていきたい」と訴えました。
弁護団事務局長の高木吉朗弁護士は、「空襲や戦争体験を継承し広げ、この訴訟をたたかいぬいていきたい」とのべました。
十二歳で大阪大空襲にあい、父親を亡くしたという男性(75)は、「この無念の思いを、訴訟の中で伝えていきたい」と語りました。
生まれて二時間で空襲にあい、大やけどをして左足を切断した女性(63)は、「子や孫たちのためにも、ふたたび戦争を起こさないためにも頑張りたい」とのべました。
大阪大学大学院の木戸衛一准教授が、「無差別大量殺りくの根絶を求めて」と題して講演しました。