2008年11月23日(日)「しんぶん赤旗」
米、2万人増派へ
8カ国の国防相ら会合
アフガン
【ワシントン=小林俊哉】アフガニスタンの反政府勢力タリバンの牙城とされる同国南部に派兵している八カ国の国防相らは二十一日、カナダのコーンウォリスで非公式会合を開きました。現地からの報道によると、米国のゲーツ国防長官は、来年一月に一個旅団、その後も三個旅団、計二万人を増派する意向を示しました。
来年一月に就任するオバマ次期米大統領は、アフガン増派を主張し、北大西洋条約機構(NATO)諸国にも協力を呼びかけるとしています。アフガンの治安状況は悪化しており、米国の増派はアフガン情勢をいっそう“泥沼化”させる恐れがあります。
カナダのマッケイ国防相は、米国の増派について「とても満足している」と評価しました。しかし、カナダは、アフガン派兵への国民世論の批判を受け、派兵期限を向こう三年間に限定しています。
英国のハットン国防相は「われわれは、この紛争は単に軍事的手段だけでは解決できないと常に論じてきた」とのべ、アフガン諸勢力間の和平に向けた対話の必要性を指摘しました。
同会議に参加したのは、米国、カナダ、英国、オーストラリア、オランダ、エストニアの国防相と、デンマーク、ルーマニアの政府代表です。