2008年11月22日(土)「しんぶん赤旗」

老齢・母子加算 復活せよ

全生連が厚労省と交渉


 全国生活と健康を守る会連合会(全生連)の中央行動二日目の二十一日は、午前、午後にわたって、全国からの参加者が厚生労働省をはじめ三省に十一班に分かれて交渉しました。百五十人以上の参加者は、要求の実施を迫り、「二〇〇九年度関連予算の増額を」と求めました。

 生存権裁判と生活保護基準問題での交渉では、「生存権裁判を支援する全国連絡会」と全生連のメンバー約六十人が、厚労省に対して、「生活保護の老齢加算や母子加算をもとに戻し、生活扶助基準を引き上げよ」と申し入れしました。

 厚労省側が、老齢加算と母子加算の廃止は適切な措置であり実施を続けるとのべ、生活扶助基準について「近日中に結論を出す」と回答しました。

 このため、老齢加算や母子加算の廃止・削減の処分取り消しを求め裁判を起こしている原告が次々に発言。「青森では灯油の値上がりで冬季加算だけではまかなえず、暖房代に回そうとした老齢加算が廃止されたので深刻だ。ストーブの使用をやめ、湯たんぽを抱えてコタツの中に一日中入ってすごしている家庭が多い」「老齢加算が廃止され、一番悲しいことだが、親類、兄弟の葬式、結婚式など理由をつけて参加しないようにしている」とのべ加算の復活を強く訴えました。

 厚労省側が生活扶助基準の引き下げの理由に、全国消費実態調査に基づく低所得世帯の消費支出よりも生活保護世帯の消費支出が高いことをあげたため、交渉参加者から「消費が下がるのは、消費をしたくないからではなく、収入がないから消費しないのであって理由にならない」など厚労省への批判が相次ぎました。

 日本共産党の笠井亮衆院議員が行動を激励しました。


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