2008年11月20日(木)「しんぶん赤旗」

中国主席が中南米歴訪

外交・経済で連携深める


 【北京=山田俊英】ペルーで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議出席を機に、中国が中南米への積極的な外交を進めています。胡錦濤国家主席は十七日にはコスタリカ、十八日にキューバを訪問しました。歴訪を前に外務省は初めての対中南米政策文書を発表し、同地域を重視する姿勢を示しました。

 コスタリカとは昨年六月に国交を樹立しました。アリアス大統領との首脳会談は初めてです。両国は会談後、経済・貿易、金融など十一の協定に調印。自由貿易協定(FTA)締結に向けた交渉開始にも合意しました。中南米諸国とのFTAはすでに協定を締結したチリ、交渉中のペルーに次いで三番目です。

 中米では台湾を承認し、中国と外交関係のない国がほとんどです。中国は、コスタリカとの国交樹立がこの地域で外交を広げる突破口になると期待しています。

 キューバとの間では、中国への貿易債務返済期限の十年繰り延べと、借款の償還期限の五年繰り延べで合意。キューバの医療機関に八千万ドル(約七十七億円)を援助することも決まりました。

 ペルーとのFTA締結は、胡主席の訪問で合意が発表される見通しです。


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