2008年11月19日(水)「しんぶん赤旗」
国籍法改正案が衆院通過
最高裁判決うけ全会一致
国籍法改正案が十八日の衆院本会議で、全会一致で可決、参院に送付されました。
同改正案は、外国人の母から生まれた後に日本人の父に認知された子どもが、両親が結婚していなくても日本国籍を取得できるようにするもので、日本共産党も賛成しました。
現在の国籍法では、日本人の母と外国人の父から生まれた子どもは無条件で日本国籍を取得できます。
日本人の父と外国人の母から生まれた子どもは、両親が結婚していれば日本国籍を取得できます。しかし、結婚していない場合は、生まれる前に認知しなければ、日本国籍が取得できません。
日本人の父の子どもでありながら、日本国籍を取得できない子どもたちが、戸籍や住民票、健康保険などもなく、就学もできない事態が起きています。
このような状況のなか、フィリピン人の母と日本人の父との間に生まれた子どもたち十人が日本国籍を求めた裁判で、最高裁は六月四日、両親の結婚を国籍取得の要件とした国籍法の規定は「法の下の平等」を定めた憲法に違反するとし、原告全員に日本国籍を認めました。
この違憲判決を受け、同法改正案は、結婚を国籍取得の要件とする規定を撤廃し、父親が認知すれば日本国籍が取得できるようにします。改正案は部分的ですが、一歩前進の内容となっています。