2008年11月16日(日)「しんぶん赤旗」
国立病院 自治体補助 可能に
塩川議員に総務相答弁
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国立病院が地域医療を拡充する際、地方自治体からの補助が可能に―。日本共産党の塩川てつや議員が十三日に衆院総務委員会で行った質問で確認されました。
これまで、自治体が国立病院に対して負担金や寄付金を支出することは原則的に禁止されてきましたが、今年三月に地方財政再建促進特措法施行令が改正され、支出の可能性が開かれました。
塩川議員はこの改正を取り上げ、具体的に、(1)二次救急の輪番体制に週一回参加している国立病院が、自治体の要請にこたえ、輪番を週二回に増やす場合(2)地域周産期母子医療センターを設置している国立病院が、地方公共団体の要請にこたえ総合周産期母子医療センターを設置しようとするとき―などの事例について、国立病院は自治体からの寄付を受け取れるのか質問。鳩山邦夫総務相はいずれの場合も「受け取りは可能」とこたえました。
上記のほか、国立病院などが都道府県の策定する医療計画のもとで、新しく救命救急センターなどを設置する場合や、国立病院がそれまで行っていなかった普通分娩(ぶんべん)を実施する場合などは、地方自治体の支援が可能とされます。
塩川議員は「国立病院の拡充に国が責任をもつことは当然だが、国立病院に補助を出して、地域医療を拡充させたいという自治体の工夫などは尊重されるべきだ」として、地方自治体から総務相に協議があった場合、速やかに同意するよう求めました。