2008年11月14日(金)「しんぶん赤旗」
コーヒー豆でも法違反
水際検査の抜本強化を
吉井議員要求
日本共産党の吉井英勝議員は十二日の衆院内閣委員会で、相次ぐ輸入食品の事故と、低すぎる水際検査率とのかかわりを指摘し、食品衛生監視員の増員など検査体制の抜本的強化を求めました。
吉井氏が取り上げたのは、全量を輸入に頼っているコーヒー豆の検査率です。検査率(件数ベース)は二〇〇二年まで1―6%程度で推移し、食品衛生法違反もほとんど発見されませんでした。
ところが、〇三年に検査率を27%に引き上げたとたん、三百七十六トン(全量換算で千六百トン)もの食品衛生法違反が発覚。厚生労働省は逆に、〇四年にコロンビア豆、〇五年にはブラジル豆の検査を輸出国の検査証明書で代替していました。
吉井氏は、コーヒー豆から発がん性のかびが検出された研究も示し、「かびは輸送船のなかで繁殖する。輸出国で検査したとしても、輸入時点での水際検査を強めるべきだ」と追及しました。
野田聖子消費者行政担当相は、輸入食品の検査体制が貧弱なことを認め、「検査体制の強化については、政府全体で取り組むことを確認している」と述べました。
吉井氏は、食品衛生法違反のコーヒー豆の処理・処分についても政府が実態を把握していないとし、「監視体制を強めなければ、(汚染米事件を起こした)三笠フーズの事件はどこで起こってもおかしくない」と強調しました。
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