2008年11月8日(土)「しんぶん赤旗」

日亜化学

派遣会社の契約解除

労働者21人を全員解雇


 偽装請負を告発した青年労働者を雇い止めにしている日亜化学(徳島県阿南市)が、今度は別の問題で同社を告発した労働者が雇用されている派遣会社との契約を打ち切って、その部門の労働者全員を雇い止めに追い込もうとしていることが明らかになりました。

 全日本金属情報機器労働組合(JMIU)の山本善五郎副委員長と森口英昭徳島地方本部委員長、当事者の一人で組合員の内藤一典さん(50)=徳島市在住=が七日、徳島県庁で記者会見して明らかにしました。

 雇い止めに直面しているのは、本社工場の蛍光体製造部門で働く派遣会社ワークスタッフ(徳島市)の派遣労働者二十一人。日亜と派遣会社の契約満了の十二月末日での雇い止めが迫っています。

 発端は、日亜が九月三十日、内藤さんら七人に対して突然、理由もなく解雇を通告したことに始まります。

 派遣先による指名解雇は労働者派遣法に違反します。内藤さんらは十月十五日、徳島労連に相談。十六日に解雇の不服申立書を日亜に出すとともに、徳島労働局に指導を求めました。日亜は二十日、指名解雇を撤回したものの三十日、今度は派遣労働者全員の解雇を通知してきました。

 会見で内藤さんは、日亜は仕事の減少を理由にしているが、仕事の増減はこれまでもあったことだとのべ、「指名解雇に不服を申し立てたことへの報復行為だ。こんな仕打ちに納得できない」と解雇撤回を求めました。

 森口氏は「全国で違法を指摘された企業が改善を表明したり、着手するなかで日亜だけが不当な行為を繰り返している。毎年数百人規模で新規採用する一方で、気に入らない労働者を解雇するような行為は社会的に許されない」とのべました。



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