2008年11月3日(月)「しんぶん赤旗」
争点を明確にし信を問え
小池政策委員長が発言
NHK「日曜討論」
日本共産党の小池晃政策委員長は二日のNHK「日曜討論」に出席し、与謝野馨経済財政担当相や与野党の政策責任者らと解散・総選挙のあり方や新金融機能強化法案の問題点について発言しました。
審判えず居座り許されない
冒頭、与謝野氏が、「衆議院は四年の任期がある」として、麻生政権は「任期を全うするということが、普通のこと、自然なことだ」とのべ、解散は「異常な事態」が起きない限り必要ないとの考えを示しました。
小池氏は、「三代続けて首相が国民の審判を得ていないのが異常だ。ズルズル居座ることは許されないし、国会できちんと議論し、争点を明りょうにして、国民の信を問うべきだ」と主張しました。
また小池氏は、“日本は侵略国家ではなかった”とする論文で更迭された田母神俊雄空幕長(当時)が、就任前に自衛隊の隊内誌上でも同様の論文を発表していたことを示し、「そういう人物を(空幕長に)任命した責任も重大だ。国会に招致し、この問題を徹底解明する」と発言。「国民の暮らしを守るためにたたかいつつ、国会の論戦で解散に追い込む」と強調しました。
自公政治こそ無慈悲で鈍感
政府の追加経済対策に関して公明党の山口那津男政調会長は「先行きの景気不安の中で政治が何もしないのはきわめて無慈悲で鈍感といわざるをえない。だから緊急対策をいまやろうとしている」と発言しました。
小池氏は自公政権が押しつけた年間十三兆円にのぼる自己負担増路線を告発し、「これだけ負担増をやってきた政治こそ鈍感で無慈悲だ。二千二百億円の社会保障費削減をやめるべきだし、それがいえないのはあまりに無慈悲で鈍感な政治だ」と反論しました。
国民負担でなく銀行業界に
金融機関への公的資金投入を可能にする新金融機能強化法案について司会者が、「大筋の考え方では(与野党とも)そう大きな意見の開きはない」と発言しました。
小池氏は、「私どもは違う」とした上で、「危機的な事態で、金融機関にいったん資金提供した場合でも、何年かかっても銀行業界が責任をもって返すべきで、国民の負担にしないというのが原則だ」と指摘。最終的損失は金融業界に求めるとする米国の緊急経済安定化法の条項も示しました。
その上で、今回の法案には、最終的欠損に国民の税金を投入する仕組みが盛り込まれる問題について、「これだけ大きく育てたメガバンクが、貸し渋りをし、法人税をまともに払っていない。そんなところに税金投入する仕組みには賛成できない」と重ねて強調しました。