2008年11月3日(月)「しんぶん赤旗」

沖縄 米軍機事故241件

墜落2回、民間地着陸多発

03―07年


 沖縄県の米空軍嘉手納基地、米海兵隊普天間基地所属などの米軍機が二〇〇三年から〇七年までの五年間で、墜落、緊急着陸、機体の一部や物資の落下などの航空機事故を二百四十一件起こしていることが分かりました。ほぼ一週間に一回という頻度。いずれも大惨事になりかねないもので、事件・事故のたびに運用改善、再発防止を口にする日米両政府の発言がその場しのぎにすぎないことを改めて浮き彫りにしています。

 事故件数は、沖縄県が発行している「沖縄の米軍基地」の「米軍航空機事故の概要」から本紙が集計しました。

 墜落は二件。〇四年八月十三日、宜野湾市の沖縄国際大学の構内に海兵隊所属の大型ヘリ一機が墜落、乗員三人が負傷、同大学や周辺民家などに多数の被害がありました。〇六年一月十七日には嘉手納基地所属のF15戦闘機が沖縄近海のホテル・ホテル訓練海域に墜落しました。同海域はソデイカなどの漁場で多数の漁船が操業しています。

 事故の大半を占めるのが原因が公表されない緊急着陸です。嘉手納基地や普天間基地などで日常的に発生しています。基地以外の民間地への緊急着陸も多発しています。

 〇三年五月十三日に渡名喜村に嘉手納基地の救難ヘリ二機が緊急着陸。〇四年には渡名喜村(八月九日)に、〇五年には久米島町(五月十七日)、国頭村(十一月十日)にいずれも救難ヘリが緊急着陸しています。〇七年二月十四日には金武町の民間港に普天間基地所属のヘリ二機が「天候悪化」を理由に緊急着陸しました。

 民間空港への緊急着陸も多発しています。那覇空港には〇三年にF15戦闘機が二回、〇七年にも同戦闘機が二回、いずれも「天候悪化」が理由。〇五年八月十二日には山口県の宇部空港に普天間基地所属のCH46ヘリが、〇六年四月三日には大分空港に普天間基地所属の同型ヘリ四機がそれぞれ緊急着陸しています。

 嘉手納基地では〇五年十月十九日に沖縄本島東方海上で燃料漏れをおこしたF15戦闘機が緊急着陸、滑走路上に大量の燃料をまき散らしました。



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