2008年10月30日(木)「しんぶん赤旗」
OECD「消費税は格差拡大」
低所得者に負担集中
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「消費税は格差を拡大する」―。経済協力開発機構(OECD)が二十一日に発表した報告書「格差は拡大しているか」のなかで、こんな分析を示しています。
報告書によると、OECD加盟の二十四カ国平均で、消費に税金をかけることによって、格差を示すジニ係数が、消費税がかけられていない時の0・299から0・321に大きく拡大しています。この拡大幅は同平均で、一九八〇年から二〇〇〇年代にかけて拡大した数値に匹敵する大きさです。
日本は、0・309から0・316に拡大しています。
同報告は、二十四カ国のそれぞれの国の消費税の影響を分析した研究で二つの際立った特徴が示されているとしています。第一に消費税の重い負担が低所得者に集中すること、第二に全般的な消費課税は、個別的な物品課税よりも低所得者の負担となることです。
ジニ係数 完全な平等状態のときは0で、そこから所得などの分布がどれだけ離れているかを示す係数。数値が大きく、1に近いほど格差があることを示します。
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