2008年10月28日(火)「しんぶん赤旗」

高島易断被害者が提訴

高額祈願料賠償求める

東京地裁


 高島易断総本部などと名乗って活動していた宗教法人「幸運乃光」(小澤茂男代表)と小澤氏、鑑定師五人にたいし、二十七日、被害者六人が不当に高額の祈願料等を支払わされたとして東京地裁に総額千六百四十三万六千円の損害賠償を求めて提訴しました。高島易断霊感商法被害弁護団が都内で発表しました。

 訴状によると「幸運乃光」は二千円の鑑定料ですむという新聞折り込みチラシで相談会場に誘い出し、不安や悩みを抱えて会場に行った三十一―八十歳の原告に対し、「先祖のおはらいをしないとお子さんの命がない」などと不安をあおり、祈願料等の名目で七十六万―七百三万円を支払わせました。小澤氏は勧誘のマニュアルを配布し、鑑定師の売り上げを競わせるなどして、金銭収受を企図してきたとしています。

 弁護団によると、高島易断を名乗る霊感商法をめぐっては今年五月の電話相談で八十一人から相談が寄せられ、被害額の合計は約一億円で、おおむね示談により被害額の返還が行われています。このうち「幸運乃光」の被害相談は二十六件で計約五千万円に上りました。祈とう後のサービスが特定商取引法の適用対象となった二〇〇七年七月十六日以降に被害にあった六人については全額返還の示談が成立しましたが、それ以前については返金に応じていません。

 「幸運乃光」に対しては、ウソで相談者を不安に陥れ、高額な祈願料などを支払わせたとして、経済産業省が今年三月、三カ月間の業務停止命令を出しました。


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