2008年10月28日(火)「しんぶん赤旗」
東京五輪招致
競技大会予算を流用
たぞえ都議追及 申請書作成費が膨張
|
東京オリンピック招致委員会(会長・石原慎太郎都知事)が二〇一六年オリンピック招致のため、IOC(国際オリンピック委員会)に提出した申請ファイル(回答書)の作成費が予算枠を大幅に超えたため、〇七年度に都が計上した国際スポーツ大会支援予算を流用していたことが二十七日、わかりました。都議会決算特別委員会で、たぞえ民夫日本共産党都議が追及しました。
都オリンピック招致本部は、都内で開く国際スポーツ競技大会への補助金支給事業(七億円)を〇七年度予算に計上、途中で二億六千五百万円に縮小しましたが、執行はゼロでした。
たぞえ氏は、今年一月に提出した申請ファイル作成予算が二億八千万円から、決算で二・七倍の七億四千七百万円にふくれたため、国際スポーツ大会事業費を予算流用したことを追及しました。
都招致本部の中村長年招致推進部長は、申請ファイル費の増について「専門家やアドバイザーから情報を収集し、道路交通量、鉄道などの調査を行った」と説明しました。
たぞえ氏は、〇七年度に同本部が発注した八億二千万円中、随意契約で電通が申請ファイルなど七億六千七百万円余と94%を独占的に受注したことを追及。雨漏りしトレーニングルームが使えない都の陸上競技場、医師不足で妊婦が死亡する事件や都民の声を紹介し、五輪招致のむだ遣いをやめて都民のために使うよう迫りました。