2008年10月23日(木)「しんぶん赤旗」
首相は夜な夜な高級店会食
就任28日で32回
スーパー視察は15分
麻生太郎首相が九月二十四日に就任してから一カ月。庶民が物価高や不況にあえぐなか、首相は連日のように、夜の街に繰り出し、レストランや高級料理店、会員制バーなどで会食しています。全国紙の動静欄で拾ってみると、「夜の会合」は、二十一日までに、のべ三十二回にのぼっています。
首相は、日曜日の十九日午後三時すぎ、東京・新宿区西早稲田のスーパーを視察。その後、JR高田馬場駅前で客待ち中のタクシー運転手に売り上げなどをたずねたりしました。「景気実態を把握するのがねらい」といいますが、スーパー滞在時間はわずか十五分でした。
しかし、この日も、東京・内幸町の帝国ホテル内で秘書官と食事した後、ホテル内のバーで「打ち合わせ」。「庶民の生活が心配」というのも、底が割れてしまいます。
このように、食事をした後、ホテルの高級会員制バーなどで飲み直す「はしご」が目立ちます。
たとえば、参院予算委員会が開かれた十六日。首相は、東京・赤坂のホテル内の中国料理店で中川昭一財務・金融担当相、甘利明規制・行政改革担当相、菅義偉自民党選対副委員長と会食した後、東京・虎ノ門のホテル内のバーで秘書官と食事しています。
海上自衛隊のインド洋派兵を一年間延長する新テロ特措法改定案が衆院通過した二十一日にも、東京・赤坂のウナギ料理店で会食した後、赤坂のホテル内のフレンチ&イタリアン料理店で秘書官と懇談しました。
この間、首相がどこにも寄らず、自宅に帰ったのは、わずか四日だけ。二十一日に行ったウナギ料理店は一人平均二万五千円という高級店です。(藤沢忠明)