2008年10月19日(日)「しんぶん赤旗」
社会保険病院など存続を
全国連絡会の結成総会開く
社会保険庁の解体にともない社会保険病院・厚生年金病院など関連病院の廃止・縮小がねらわれているなか、存続をめざす全国連絡会の結成総会が十八日、東京都内で開かれました。坪野了似北海道社会保険病院・札幌社会保険病院の存続・充実を願う会会長、牧野忠康日本福祉大学教授、田中千恵子日本医労連委員長ら十二氏がよびかけたものです。各地の住民、病院職員など百五人が出席しました。
「公的な医療機関として存続させ、地域医療の確保をはかること」を目的とし政府や自治体への働きかけ、他の全国組織等との連携などをかかげた会則や活動方針、連絡会役員が採択されました。
よびかけ人を代表してあいさつした室伏雄二静岡・社会保険病院を存続させる会会長は、自治体病院や社会保険病院など公的医療機関淘汰(とうた)の背景に政府の社会保障費大幅削減の狙いがあることを批判。「地域に必要な病院を残せと、市長会や町長会を動かしてきた。年金・健康保険福祉施設整理機構による売却や譲渡、廃止は一切認められない。全国一体となって、地域医療を守っていこう」とよびかけました。
社会保険二本松病院(福島県二本松市)の地元住民は、「スーパーや病院前の宣伝にとりくみ、市民へビラを配布。町内会や老人会役員などよびかけ人が広がり、公的病院として存続・充実を求める署名が目標の五千を上回る一万二千人を超えた」と発言しました。