2008年10月19日(日)「しんぶん赤旗」
派遣労働の「志位質問」 動画再生9万回
職場の無法告発に 「希望、共産党しか」
志位よくやった CGJ再び
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インターネット上に、「CGJ(志位グッド・ジョブ=よくやった)」の三文字が再び飛び交っています。七日の衆院予算委員会で派遣労働問題を取り上げた日本共産党の志位和夫委員長の質問への反響です。インターネット動画(志位質問ムービー)の再生回数は増え続け、総数が約九万回に達しました(グラフ=十八日現在)。インターネットで共産党を知り入党する二十代、三十代の青年もいます。
二月中旬。同じく非正規雇用をテーマにした志位委員長の質問がユーチューブやニコニコ動画で公開されると、二週間で約六万三千回の再生回数を記録し、「驚くべき『事件』」(佐々木俊尚著『ブログ論壇の誕生』)「ハケンと志位和夫のGJ」「反響はやまない」(「毎日」二月十八日付、山田孝男編集委員)と注目を集めました。今回の質問ムービーの再生回数は、このときの二倍近いペースで伸びています。
視聴者のコメントが字幕のように画面上に表示されるニコニコ動画では、五万七千回に達しています。二月の質問では、二週間後の再生回数が約二万回でした。今回は質問後十一日の時点ですでに、二月に二週間で到達した回数の二・八倍以上、視聴されたことになります。字幕書き込みは一万八千回を超えています。
「俺(おれ)は自営業だけど、国会中継見て共産党を見直した」「自民VS民主より自民VS共産のほうがやっぱりいいな」。画面の右から左へと、絶え間なくコメントが流れます。動画をみた派遣労働者から、「もう希望は共産党しかない」と、職場の無法を告発するメールが党本部に何通も寄せられています。
志位委員長は7日の衆院予算委員会で、トヨタやキヤノンなどの日本を代表する大企業が、労働者をモノのように使い捨てにする一方で、違法行為によって派遣労働を永久に続けさせようとしている実態を生々しく告発し、違法行為の一掃と労働者派遣法の抜本改正を迫りました。
志位質問への反響 党本部に続々
「トヨタに堂々 すごい」
「共産党躍進 今こそ必要」
派遣労働の現場から違法行為を一掃せよと迫った志位委員長の国会質問(七日)に、今も党本部に感想が寄せられます。テレビはもちろん、インターネット動画をみた人も多くいます。
特徴の一つは、トヨタの関連会社などで実際に派遣労働に従事する人たちから、会社の行為に関する告発と日本共産党への激励が相次いでいることです。
トヨタの下請け会社アイシン・エィ・ダブリュで働く愛知の男性は、「今日突然、三年以上勤めている派遣社員の説明会が行われ、来月からの期間工への移行を勧められた」と電話で語りました。期間工としての雇用は最長で二年十一カ月。正社員になれる見込みは薄いと言います。「志位さんの質問は本当にその通りだ。もう希望は共産党しかない」と書いています。
トヨタ車体で派遣社員から期間工になった三十九歳の男性は、「国会で会社の名前が出て、マスコミ等が来るかもしれないと朝礼で言われ動画を見た」と、メールを送ってきました。派遣会社からは期間制限について何の説明もない上、寮費、光熱費など、ピンはねが多かったと言います。「派遣会社も人を人と思っていない。実情を調べてみてください」
トヨタ車体で働く別の派遣労働者からのメールには、「この一週間で知り合いが三人も首を切られました」とあります。同社では年に数回ライン作業コンベアの動く速さが変わり、「タクトダウン」「タクトアップ」と呼びます。「タクトアップで体を慣らし今度はダウン。時間が余るから三人の工程は二人にしろとなる。派遣の首を切る口実なのです」
「不当な労働や職権による圧力で自殺を考えるほど追い込まれ、うつ病と診断された」という京都の二十九歳の男性からは、「志位委員長の質問に心打たれました」とメールが届きました。
私立の学校に勤める三十歳の男性は、「生徒の増減を非正規雇用者で調整するようなことが平然と行われています」とメールで訴えています。「民主党を支持していましたが、共産党の躍進こそが今の日本には必要だと思いました。次の選挙の時は必ず共産党に投票させていただきます」
「こんだけ堂々とトヨタにもの言える党ってすごい」。インターネットでは、志位委員長が現場の調査を踏まえ、世界規模の巨大企業を名指しして追及した点に、共感が集まっています。
インターネット動画で質問をみて日本共産党本部にメールを送ってきた男子大学生は、「(政府と)巨大企業との癒着の闇がこれほどはっきりするとはすごい」と述べています。
「僕は朝日(新聞)を取っているのですが、(志位質問の記事に)トヨタの名前は出ていなかった。宗教団体、企業組織、利権団体に依存しない政党だからこそ、理性的な主張ができるのでしょうか。二月の質問もすごくよかったし、国会の良心というべき政党だと思います。次の選挙ではぜひ質問時間が増えるようになってほしい」
志位委員長の質問
七日の志位委員長の質問は派遣労働をめぐり二つの問題をただしました。
第一は、偽装請負などの法違反の是正を訴えた労働者が、告発したために職を奪われるという無法行為が行われている問題です。日亜化学とキヤノンでの実例を示し、雇用を守る断固とした措置を要求。麻生首相は、雇い止めが「事実だとするならば、きわめて不当」と述べました。
第二は、派遣労働を永久化する違法行為です。派遣期間には原則一年、最長で三年という制限があります。トヨタグループの中核・トヨタ車体では、この制限を“労働者の配置換え”ですり抜け、派遣のままで労働を続けさせる違法行為を行おうとしています。これを許したら、派遣労働が永久化し、期間制限の意味もなくなるとして、違法行為の是正と労働者派遣法の抜本改正を迫りました。首相も「現実に照らして対応する」と述べざるをえませんでした。
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