2008年10月18日(土)「しんぶん赤旗」
温室効果ガス削減
「50年までに80%」
長期目標引き上げ
英国
【ロンドン=岡崎衆史】エド・ミリバンド英エネルギー・気候変動相は十六日、地球温暖化防止のため英国の二酸化炭素など温室効果ガス削減の長期目標を引き上げ、二〇五〇年までに一九九〇年比80%削減すると発表しました。英国の下院は現在、二酸化炭素60%削減を盛り込む気候変動法案の年内法制化を目指し審議中。政府は同法案の目標を温室効果ガス80%削減に修正します。ミリバンド氏は、下院演説で、金融危機の国民生活に影響を与える懸念から、温暖化対策よりも経済対策を重視するよう求める声が出ていることについて、「後戻りは間違っている」と主張。環境関連産業などを例に温暖化対策は経済にも貢献すると述べ、温室効果ガス削減の「目標を撤回するのではなく、決意を新たにしなければならない」と呼びかけました。
なお、今回の発表目標には、航空と海運分野は含まれません。独立行政機関の気候変動委員会(ターナー委員長)は、七日に80%削減の長期目標を勧告した際、削減対象からこれまで除外してきた航空や海運分野も含むよう求めていました。
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