2008年10月18日(土)「しんぶん赤旗」
温室効果ガス削減
中期目標 年内合意目指す
「20年までに20%」世界をけん引確認
EU
【パリ=山田芳進】欧州連合(EU)は十六日、ブリュッセルで開催した首脳会議で議長総括を採択し、域内の温室効果ガスを二〇二〇年までに一九九〇年比で20%削減する中期目標について、年内の正式合意を目指すとしました。ポーランドをはじめとする中・東欧諸国とイタリアが、金融危機を理由に、中期目標達成の具体策策定を遅らせるよう主張しましたが、最終的に、温暖化対策で世界をけん引することを改めて確認しました。
議長国フランスのサルコジ大統領は閉幕記者会見で「気候変動(対策)の期限は極めて重要であり、金融や経済の危機を期限撤回の口実に使うことはできない」と述べ、温暖化対策の遅れは許されないとの考えを強調しました。
ただ、議長総括は、中期目標の実現を「費用対効果のよい方法で」「加盟国の具体的状況を考慮しつつ」行えるよう議長国と執行機関の欧州委員会に要請。具体策の策定で、各国経済に配慮する姿勢も示しました。
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