2008年10月17日(金)「しんぶん赤旗」
原爆症訴訟
“全員救済へかじ切れ”
原告ら厚労省前で座り込み
原告が全員勝訴した原爆症認定集団訴訟千葉地裁判決をうけて、被爆者や原告、支援者ら約七十人は十六日、前日に引きつづき厚生労働省前で座り込み、国の控訴断念と、訴訟の全面解決を訴えました。日本原水爆被害者団体協議会、全国原告団、弁護団、支援ネットワークの主催です。
千葉弁護団の鈴木守団長は「判決は、新基準でも被爆者救済には不十分だと明確に示した。厚労省は誤った認定行政を反省し、救済へ大きくかじを切るべきだ」とのべました。
神奈川の原告の女性は、八歳のとき、四人の家族とともに長崎で被爆し、自分ひとりだけが生き残ったと語りました。被爆後、次々と病気を発症したとのべ、「頭から足まで病気のかたまりといっても過言ではありません。被爆者を見捨てないで」と訴えました。
全国弁連の宮原哲朗事務局長は「政治決断が迫られている。舛添厚労相は私たちと面会し、控訴を断念してほしい」と求めました。
行動で、日本共産党の笠井亮衆院議員(党被爆者問題委員会事務局長)が「みなさんと思いを一つにして党として全力をあげ、超党派で全面解決を求めていく」と激励しました。
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