2008年10月12日(日)「しんぶん赤旗」
中小企業融資保証が急減
都市銀行で顕著に
信用保証協会が中小企業融資に与える保証の件数や金額が急速に減少しています。
全国五十二の信用保証協会による今年度第一・四半期(四―六月)の保証承諾件数は二十三万八千件で前年同期比7・8%減、金額は二兆七千億円で同11・6%減少しました。
東京信用保証協会では同期に保証件数が18・4%減、金額が約33・4%減、大阪府信用保証協会では件数が25・6%減、金額が35・2%減少しました。
減少傾向は時を追って拡大しています。大阪府信用保証協会の七―九月の承諾金額は同42・1%の減少です。
減少の要因は「金融機関からの申し込みの減少」(各保証協会広報)です。特に都市銀行からの申し込み減少は大きく、保証承諾も大きく減っています。四―六月の全国合計では都銀向け保証承諾の件数は前年同期の70・4%、金額は同64・3%。大阪府では件数が同61%、金額は同46・3%にすぎません。
「昨年十月に責任共有制(部分保証)が導入されて貸し倒れの危険を自ら負うことになり、銀行の中小企業への融資意欲は低下している。そこに景気悪化とアメリカ発の金融不安が重なっており、保証申し込みの減少傾向はいっそう強まる」と複数の金融関係者はみています。
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