2008年10月8日(水)「しんぶん赤旗」
MA米輸入停止意見書
123市町村議会、可決
外国産のミニマム・アクセス(MA)米の輸入停止・中止を求める市町村議会の意見書が広がりを見せています。請願を議会に提出した農民連(農民運動全国連合会)の中間とりまとめでは百二十三市町村議会となっています。
ミニマム・アクセスは、WTO(世界貿易機関)協定による低関税の輸入機会を提供する制度です。しかし歴代の内閣は、「義務輸入」と解釈、アメリカ米を中心に国内消費量の一割近くになる七十七万トン(玄米)を毎年輸入しています。
請願の内容は、不必要なコメを義務輸入することは、国内では「コメ過剰」で生産者米価が暴落と農業が荒廃する要因であり、国際的には飢餓を広げるものだとのべ、MA米の輸入停止を求めるものとなっています。
九月議会にむけ議会請願した千葉県の匝瑳市議会では、日本共産党の大木伝一郎議員(千葉県農民連会長)が提出者になり農家出身の九議員が賛同。汚染米事件の真相解明にふれ、「米の輸入が事件の根本にある。食の安全と自給率向上のためにもミニマム・アクセス米の輸入を中止すること」との意見書を全会一致可決しています。
岩手県では十四市町村で可決されました。運動の中心となった岩手県農民連の岡田現三事務局長は「以前は『国際的な決まりごとだ』といわれて否決した議会も今回は可決した。とくに輸入汚染米問題が出てからは流れが強まった。『もっと激しい文章にすべきだ』との議会の声が農民連に寄せられた」といいます。