2008年10月7日(火)「しんぶん赤旗」
国は保育制度を守れ
保育関係者ら 厚労省前で集会
国・自治体の責任による現行保育制度の堅持・拡充と社会保障審議会少子化対策特別部会での慎重な議論を求めて、全保連、自治労連、福祉保育労は六日夕、東京都千代田区の厚生労働省前で緊急集会を開きました。二百人を超える保育所職員、保護者、保育関係者らが参加しました。
同省は、同特別部会(大日向雅美部会長)に、保育所入所と保育水準や費用の保障に市町村が責任をもつという現行制度「改変」の原案を提示しています。原案は(1)保育サービスの必要性の判断基準(2)契約など利用方式のあり方(3)市町村等の適切な関与の仕組み―の検討の視点を示し、区市町村を通じて保育所入所を決定する現行制度からの転換を打ち出しています。
集会で実方伸子全保連事務局長は、同特別部会の提案について「現行保育制度の解体を前提にしたものであり、直接契約制度導入などはじめに結論ありきの提案である」と批判しました。「実績ある現行保育制度を基本に認可保育所を拡充してこそ、待機児童の解消、保育の質を向上させることができる」とのべました。
参加者が発言。公立保育所の民間移管反対の運動をすすめている広島市の保護者は「公的保育制度を守ってこそ、私立保育園も含めた保育の質を上げていくことができます」と発言しました。