2008年10月6日(月)「しんぶん赤旗」
「官僚支配打ち破る」というが…
民主候補官庁出身ずらり
新人の21%
「官僚支配を打ち破る」。こんな官僚批判を旗印に掲げている民主党の新人公認候補のなかに多くの官僚出身者が含まれていることがわかりました。
解散・総選挙が間近に迫るなか、民主党は九月十二日の第一次公認候補者発表を手始めに、同月末までに百九十一人に公認を与えました。このうち新人候補は四十七人にのぼりますが、中央官庁の職員や幹部などのいわゆる官僚を務めたことがある新人公認候補が、判明分だけで十人も含まれています(別表)。公認候補全体の5・2%、新人公認候補では21・3%を元官僚が占めていることになります。
なかには自公政権の「構造改革」路線のもとで、「行政改革」や「三位一体改革」を推進した人物も。これら候補のホームページ上の自己紹介欄をのぞいてみると…。
総務省郵政行政局調査官などを務めた奥野総一郎氏(千葉9区)は、小泉「改革」が目玉とした「郵政公社法案の企画・立案」や「関係省庁との折衝に奔走」したほか、「郵政民営化の与党・政府間の調整に携わる」などの役割を果たしました。
財務省出身の玉木雄一郎氏(香川2区)は、内閣府特命担当大臣秘書専門官として出向。「規制改革、特区、地域再生、産業再生」など、大企業応援の規制緩和やリストラ支援に「尽力」したほか、財務省主計局主査として「三位一体改革を担当しました」と、地方への補助金や交付金を大幅に削減した“貢献”ぶりを誇っています。
公認内定候補には、三村和也氏(神奈川2区)のように、防衛庁(当時)出向中に「弾道ミサイル防衛の日米交渉を担当していた」という人物もいます。
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