2008年10月5日(日)「しんぶん赤旗」
米就業者15万9千人減
9月 03年3月以来最悪
【ワシントン=西村央】米労働省が三日発表した雇用統計によると、九月の非農業部門の就業者数は前月比で十五万九千人減となり、一カ月の減少数としては二〇〇三年三月以来の五年六カ月のなかで最悪となりました。九月の失業率は6・1%で、五年ぶりの高水準となった前月と同率でした。
就業者減は毎月続いており、今年に入ってからの合計では七十六万人の減少となっています。
九月の数字では、製造業がもっとも減少数が多く、前月比五万一千人減、次いで小売業の四万人減、建設関係の三万五千人減と続いています。
経済政策研究所は同日、「雇用状況についての厳しい数字は金融市場での危機の影響や、実体経済で長期間続いている重大局面を改めて思い起こさせるものだ」と指摘。経済紙ウォール・ストリート・ジャーナルも、「就業者の減少は製造業、建設業、各種サービス分野を含む幅広い分野で見られる」と分析、勤労者の暮らしの大本を脅かす雇用環境の悪化が広がっていることを指摘しています。