2008年10月2日(木)「しんぶん赤旗」
自民が各省庁に圧力
野党の資料要求 「事前に点検」
農水省内部文書
野党四党は一日の衆院議院運営委員会理事会で、自民党が各省庁に対して、野党から資料要求があった場合、事前に自民党国会対策委員会を通すよう圧力をかけていた問題について抗議し、説明を求めました。
この問題は、農水省大臣官房総務課が作成した「資料要求への対応について」(九月十二日付)と題した内部文書で明らかになったものです。文書は、「自民党国対から、内閣総務官室を通じて、別紙の通り依頼があった」として、野党から要求のあった資料について「定期的に(一日一回程度)国対副委員長(筆頭及び農水担当)へ相談する」と指示しています。
「(自)国対からの指示」と書かれた「別紙」には、「野党からの資料要求等については、各省庁限りの判断で資料を提出することは厳に慎み、(自)国対に予(あらかじ)め相談すること」とまで記されています。
議運理事会で自民党側は、「量が膨大なのでなんらかのルールが必要だ」などと強弁しました。
日本共産党の佐々木憲昭議員は、「量が問題なのではなく、与党が資料の中身をチェックすることが問題だ」と強調。農水省作成の文書では、自民党国対が認めた資料は提出するが、認められなかった資料は「担当課が提出可能なものに修正する」としていることを示し、「与党が都合の悪い資料を腑(ふ)分けしたり、修正するためのものだ」と厳しく批判しました。
野党四党は、農水省の文書に出てくる資料要求に応じる際の「手引き」の提出を求めるとともに、問題にかかわった内閣総務官の議運理事会への出席と説明を要請しました。