2008年9月29日(月)「しんぶん赤旗」
ゆうPRESS
正規も非正規も 農業・業者青年も
みんな集まれ!
10・5青年大集会08
10月5日、東京・明治公園で開かれる「全国青年大集会2008」が、間近に迫ってきました。ゆうプレスでは、大集会の魅力や参加者の期待の声を紹介します。
5回目となる今回は、労働者派遣法の抜本改正など青年の雇用問題が大きな争点となる国会解散・総選挙含みの政治情勢のもとで開催されます。
集会には、全国各地で学習会や交流会、宣伝、アンケート対話などに取り組み、仲間の輪を広げてきた青年たちが集まります。
当日はメーン集会の前に、正午から分野別交流会が行われます。「保育士」「派遣労働者」「建設・土建」など14の分野別交流会に、どれでも自由に参加することができます。
午後1時30分からスタートするメーン集会では、各地で青年使い捨ての労働を強いる企業の横暴とたたかっている青年たちが発言。日本共産党の志位和夫委員長があいさつをします。集会のあと、「アピールウオーク」に出発します。
会場には、労災相談コーナーのほか、カフェや果物、新鮮なジュースなどを楽しめるテントなども登場します。
今回の集会には、農業や自営業を営む青年も同じ働く仲間として参加し、交流と連帯を深めます。中小零細業者でつくる全商連青年部の宮津友多さん(32)と、農業従事者でつくる農民連青年部の森吉秀樹さん(37)に聞きました。
物価高騰でも頑張ってます
全商連青年部協議会事務局長
宮津 友多さん
昨年から今年にかけて原油・原材料、穀物が高騰し、自営業の青年には大変な打撃になっています。
私たちの元にも、「昨年と比べ、軽油の負担額が1・5倍にも膨らんでいる」(運送)、「ペンキ代が4割も上がり、仕入れで見積もり以上の価格になった」(塗装)など、深刻な声がたくさん寄せられています。
昨年、私たちは5千人をこえる業者青年から聞き取りをし、「全国業者青年実態調査」として冊子にまとめました。
調査では、約20%の業者青年が1日11時間以上働いており、3人に1人は、「不定期だが休める」「ほとんど休めない」と答えています。4人に1人が所得200万円未満という実態です。
そんな中でも多くの業者青年たちが、個性あるものづくりをめざしたり、仕事を通して人間的に成長したりと、自営業にやりがいを感じていることもわかりました。
会場では、業者青年の仕事の実態を知らせる展示をします。起業や商売に関心のある青年にも、気軽に立ち寄ってほしいです。
商売をやっている人も、やっていない人も自由に交流し、「商売ってこんなに楽しいんだな」ということを伝えていけたらいいですね。
農業の魅力 再認識の場に
農民連青年部事務局長
森吉 秀樹さん
今、生産者は農産物価格の下落で、大変厳しい状況におかれています。コメ農家が働いて得る収入は、時給にすると200円以下にしかなりません。都市部で、派遣などで働く若者と同じように、農業に従事する青年も苦しんでいます。
私たちは、農村の青年にも集会への参加を呼びかけています。集会を、都市の労働者と農業青年とが、お互いの状況を交流する場にできたら、と思っています。
会場では、ジュースや果物など、その場で飲んだり食べたりできるものの販売も計画しています。
ぜひ味わって、食べ物の持つ生命力や、農業の魅力を再認識していただきたいですね。
主な分野別交流会
保育士▽建設労働者▽派遣労働者▽自治体労働者▽最賃制度▽労働者の権利▽学生▽高校生▽偽装請負▽介護・福祉▽医療▽結婚・子育て▽地域での仲間づくり▽教育
プログラム
12:00 集会スタート
分野別交流会
13:30 メーン集会スタート
(1)偽装請負問題でたたかってきた吉岡力さん、「ショップ99」で「名ばかり店長」の実態を告発した清水文美さんらが発言
(2)連帯あいさつ 全労連の大黒作治議長、反貧困ネットワークの湯浅誠事務局長ら
(3)政党あいさつ 日本共産党の志位和夫委員長
(4)各地、各団体からのリレートーク 美容室「アッシュ」とたたかう柳勝也さん、「BABY」で不当解雇とたたかう岩上愛さん、作家の雨宮処凛さんらがトーク
(5)アピール採択
15:10 集会終了後、アピールウオーク
東京・明治公園
★JR総武線「千駄ケ谷駅」下車・徒歩3分
★地下鉄大江戸線「国立競技場駅」(E25出口)下車・徒歩2分
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お悩みHunter
妊娠伝えたら契約更新中止に
Q 服飾関係の会社に、半年契約で1年以上勤めています。来月末日で契約が切れますが、先月初めに、人事担当者から「更新するのでよろしく」と言われました。ところが、今月初めに妊娠が分かり、それを担当者に伝えたら、「話が違う。更新できない」と言われました。何とかならないでしょうか。(29歳女性)
明確な違法行為。すぐ相談を
A 妊娠・出産などを理由に女性労働者に対して、更新打ち切りや解雇などの不利益な取り扱いをすることは、男女雇用機会均等法9条で明確に禁止されている行為で許されません。
あなたが妊娠を告げたとたんに、更新打ち切りを言い渡すことは、妊娠を理由とする不利益取り扱いですから、まさに違法な行為です。
職場内であなた1人では対応できないのであれば、各都道府県にある雇用均等室に相談して、必要な助言・指導・勧告をしてもらうことができます。
職場や地域にある労働組合や弁護士に相談することもできます。
あなたのように妊娠や出産などを機に女性労働者が退職を強要されたり、正社員からパートに変わるように言われるなどして、女性が働き続けられなくなる実態が多くあります。
しかし、男女労働者にとって子どもを産み育てながら働くことは人間らしく生活するための当然の権利であり、その権利を法律も保障しています。
企業についても、次世代の労働の担い手を育成する責任があると思います。
ですから、泣き寝入りしないで、声をあげることが大切です。応援してくれる人たちも、きっとあなたの身近に見つかると思いますよ。
弁護士 岸 松江さん
東京弁護士会所属、東京法律事務所勤務。日本弁護士連合会両性の平等に関する委員会委員。好きな言葉は「真実の力」。
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