2008年9月29日(月)「しんぶん赤旗」

電力9社 自民献金

役員の7割・139人


 沖縄電力を除く全国の電力会社九社の役員のうち、七割を超す百三十九人が、自民党の政治資金団体「国民政治協会」(国政協)に昨年一年間で約二千五百万円を献金していたことが、本紙の調べでわかりました。電力各社は公益事業者として献金を一九七四年から自粛していますが、各社とも役職で献金額にランク付けがあるなど、事実上の企業献金の色合いが濃いものです。


 二〇〇七年分の政治資金収支報告書によると、国政協に献金していた各社ごとの役員数と献金額の合計は別表のとおり。トップは、東京電力で、勝俣恒久会長が三十万円、日本経団連副会長の清水正孝社長が二十四万円など、役員二十人で三百四十九万円です。

 各電力会社に共通しているのは、会長、社長、副社長、常務、取締役と役職によって、献金額にランク付けがあること。たとえば、東北電力は会長、社長が三十万円、副社長二十五万円、常務十二万円、取締役十万円―といったぐあいです。

 ほとんどの電力会社が、会長、社長は各三十万円となっていますが、九州電力は会長が四十五万円、中国電力が会長、社長とも三十七万円、中部電力が会長、社長とも三十二万円でした。

 献金している役員の全役員に占める割合は、61・9%(中国電力)―82・4%(北海道電力)ですが、中部電力は社外取締役・監査役を除くと、十六人全員が献金していました。

 電力各社は、来年一月から大幅な電気料金の値上げを予定しており、役員そろっての自民党への献金は批判をあびるのは必至です。

表

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