2008年9月24日(水)「しんぶん赤旗」
「後期医療」存続を前提
自公が連立政権合意
自民、公明両党は二十三日、二十四日に発足する見通しの新内閣をつくるにあたっての連立政権合意を交わしました。
合意文書では「我が国の政治は…衆参のねじれ現象のもと、国民の負託に十分に応えきれない状況にある」などとして、二代続けての政権投げ出しの責任には触れず、政治の行き詰まりの責任を野党に転嫁しています。
「総選挙を勝ち抜き」「難局を乗り越える」として十九項目の「重点政策課題」を列挙。「成長戦略を強力に継続」するとし、「経済産業構造の転換」の推進を掲げ、小泉「構造改革」路線への反省を欠いたまま社会保障費抑制の継続を前提にしています。
後期高齢者医療制度については、自民党総裁選の中で麻生太郎氏が「抜本的見直し」を表明していましたが、法律にある五年後見直しを前倒しして、「より良い制度に改善する」と、現行制度の存続を前提にした内容に大きく後退しています。
安保・外交では「強固な日米同盟」堅持の立場から、海上自衛隊によるインド洋での給油活動を継続するための「法改正を行う」と、派兵継続に固執しています。
「地方分権を一層推進する」ことを掲げ、福祉や教育での国の責任を投げ捨てる「道州制の導入を推進する」ため、道州制基本法制定に向けて内閣に「検討機関」を新設するとしました。
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