2008年9月21日(日)「しんぶん赤旗」
国有林の未来考え集い
紙議員が党の政策を紹介
日本の森と自然を守る全国連絡会の第二十一回全国集会が二十日、東京都の大東文化大学で開かれました。日本共産党の紙智子参院議員がパネルディスカッションに出席しました。
今年のテーマは「国有林問題」。国有林野事業は現在、二〇〇六年の行革推進法などによって、独立行政法人に移管する方向で議論が進められようとしています。
全国連絡会代表世話人の笠原義人・宇都宮大学名誉教授は、「自公政権の『構造改革』路線によって、国土の二割、森林の三割を占める国有林が解体、分割、独法化の危機にある。いまこそ国有林の未来の姿を見すえ、改革の具体的な中身を話し合う必要がある」とあいさつしました。
日本共産党の国有林野事業についての考えを紹介した紙氏は、国有林野事業の独法化について、「財界主導で行革、公務員削減の視点だけで進めたもの」と指摘。独法化されれば三―五年の短い期間で実績を求められるが、五十年、百年という長期計画で行われる森林経営にはなじまないと強調しました。
また、農水省が「人工林」と「天然林」で経営体を分けるとしていることについて、「収益を増やすために森林の売却が制限なく進められることになるのではないか」と危ぐを表明。農業行政の方向として、「国有林を国民に役立つものに転換することが必要だ」と語りました。