
2008年9月21日(日)「しんぶん赤旗」
自民党総裁選
5人に違いあるのか
会見で外国特派員から疑問
「皆さんはどこに行っても、記者会見の前に握手している。それを見ると、五人の間に真の違いがあるのかと思う。あなた方は本当に(総裁)ポストを目指して競争しているのか」
十九日に都内で行われた日本外国特派員協会主催の自民党総裁候補に対する記者会見で、ドイツの経済紙の記者からこんな疑問が出されました。
総裁候補は、「行政との距離」(小池百合子元防衛相)、「税制に対する考え方」(与謝野馨経済財政相)で違いがあるというものの、「五人の候補者は基本的には自民党の議員であって、自民党の大きな政策の中で議論している」(与謝野氏)と大きな違いがないことを自ら認めました。
英経済誌の記者からは、「極めて大きくて脆弱(ぜいじゃく)な金融機関が一陣の煙で爆発した。自民党が一陣の煙で消滅する危険に直面しているのかどうかを聞きたい」という質問が出ました。
これには、「自民党は危機のたびに立ち直った。今回も必ず立ち直る」(麻生太郎幹事長)、「自民党が謙虚になること。それが自民党が今後も存続する唯一の道だ」(石破茂前防衛相)と苦しい“答弁”。
総裁選の無意味さと自民党政治の行き詰まりは海外のメディアにもはっきり見えているようです。(拓)