2008年9月19日(金)「しんぶん赤旗」
安心・希望をもち暮らせる新しい日本を
横浜 志位委員長が訴え
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日本共産党の志位和夫委員長は十八日、横浜駅西口前で演説し、目前の総選挙での大きな支援を呼びかけました。夕方まで小雨つづきだった天気も、演説開始にあわせたように晴れ上がり、駅前は立錐(りっすい)の余地もないほどの六千人の熱気に包まれました。手をつないだカップル、会社帰りの同僚グループ、制服の女子高校生も次々と足を止めて耳を傾けました。
志位氏は、切実な暮らしの問題で、国民の生活苦の根っこにある財界中心の政治に正面から立ち向かう党の姿を縦横に語り、示しました。
その上でこの日は、アメリカいいなり政治の異常なゆがみをめぐり、米原子力空母ジョージ・ワシントンが今月二十五日にも横須賀に配備されようとしていることを厳しく批判。(1)原子炉事故の危険(2)「殴りこみ」機能の強化(3)基地の恒久化(4)米軍犯罪の拡大―という「四つの恐るべき危険」を告発しました。
志位氏は、米側自身が「歓迎されないところに配備しない」(ラムズフェルド前国防長官)と明言していることを紹介。「それなら、今度の総選挙で神奈川・横須賀は歓迎しないという審判をくだそう」と訴えると、聴衆からは「よし」の声と、割れるような拍手がわき起こりました。
現在のように、米国に言われるままに基地強化を受け入れ、アフガニスタン戦争支援の自衛隊派兵を続け、憲法九条まで差し出すという「こんな売国の政治は大本から改めなければならない」と力説しました。
志位氏は、いまやユーラシア大陸を覆うほどに広がったTAC(東南アジア友好協力条約)の合言葉は、紛争の平和解決と戦争放棄で、この理想を先駆的に掲げた宝が憲法九条だと解明。
「今度の選挙では、九条守れの声を、『蟹工船』の時代から命がけで反戦平和を貫いてきた日本共産党に託してください。日米安保条約というアメリカいいなりの根源を廃棄し、基地のない、ほんとうの独立国といえる平和な日本をつくるために頑張りぬきたい」と訴えると、大きな拍手が起こりました。
最後に志位氏は、「政治の中身を大本から変える日本共産党を伸ばしてこそ、国民すべてが安心して、希望をもって暮らせる新しい日本をつくれる」と強調しました。
はたの君枝、笠木たかし、藤井みどり、むねた裕之各衆院南関東比例予定候補と神奈川県の小選挙区予定候補十人が決意を表明。はたの氏は「憲法九条を守る国会議員が増えることがどうしても必要。米軍再編・強化ストップのため、国会で働かせてください」と力を込めました。
横浜市に住む女性(54)は「横須賀にくるジョージ・ワシントンが『五十年間もつ原子力空母』ときいてびっくりした。戦争にかかわる原子力空母がくることが恐ろしい。絶対にきてほしくない」と話しました。
千葉・津田沼3000人に
十七日の千葉県・津田沼駅前での演説では、最終的に聴衆は三千人になりました。
北海道苫小牧 市田書記局長訴え
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製紙工場の赤と白のだんだら模様の巨大な煙突が煙を吹きあげる北海道・苫小牧駅前で十八日、日本共産党の市田忠義書記局長が街頭演説に立ちました。帰宅途中の労働者、牧草刈りや野菜出荷最盛期の農民も集まり、約千人が広場や歩道を埋めました。北海道九区は民主党・鳩山由紀夫幹事長の地元。自民党候補や共産党と競うように、山の中までポスターが張り出され選挙本番の様相です。
市田氏は、総裁選を総選挙準備と位置づけて躍起になる自民党について、「安倍・福田両首相の政権投げ出しは、自公政治がゆきづまっている何よりの証明だ」と指摘しました。
会場が、拍手と「そうだ」の声にわいたのは、市田氏が「総裁候補の五人とも『構造改革』で貧困と格差を広げた共同の責任があり、根本にある大企業中心、アメリカいいなり政治を変えようという人は一人もいない。こんな自民党政治に未来はない」と力を込めたときです。
一番前に陣取った苫小牧市見山の河合静子さん(60)は、「弱い者いじめのめちゃくちゃ政治、ほんと頭にくる。(自民党総裁は)だれがやっても同じ。共産党伸びて」と力いっぱいの拍手です。
市田氏は、派遣労働、後期高齢者医療などの問題で、他党に先駆けて悪政の本質を指摘し、国民とともに運動を起こした党の役割を紹介。財源というと消費税増税しか思いつかない自民党、民主党を批判し、共産党が提案する具体的な財源の見通しを示しました。
市田氏が「悪政転換へ、この北海道からなんとしても衆院に議席を」と訴えると、大きな拍手が響きました。
街頭演説では、宮内聡、さとう昭子両衆院北海道比例予定候補も、道民の声を国会に届ける党の議席を必ず実現したいと訴えました。