2008年9月18日(木)「しんぶん赤旗」

毒ミルク被害6000人超

死者3人 22社69製品にメラミン

中国政府発表


 【北京=山田俊英】中国で有害物質メラミンが入った粉ミルクを飲んだ乳児が腎臓結石になった事件で、陳竺衛生相らは十七日、北京で記者会見し、同日朝までに死者が一人増えて三人になり、患者は六千二百四十四人に上ったと発表しました。患者数は十五日の発表から五倍に増えました。

 千三百二十七人が入院中で、百五十八人は急性の腎機能衰弱です。

 会見で李長江国家品質監督検査検疫総局長は、操業中の全粉ミルク・メーカー百九社を調べた結果、二十二社の六十九製品からメラミンを検出したことを明らかにし、企業名を公表しました。伊利、蒙牛など優良企業とされていた大手メーカーも含まれています。

 広東省と山東省の計二社の製品がバングラデシュ、ミャンマーなど五カ国に輸出されていました。日本は含まれていません。

 腎臓結石を引き起こした三鹿集団(河北省石家荘市)の製品からは一キロあたり二千五百六十三ミリグラムのメラミンが検出され、他の企業の製品から検出されたメラミンは同〇・〇九―六百十九ミリグラムでした。三鹿以外の製品による腎臓結石の症例は見つかっていません。

 また、中国共産党河北省委員会は十七日、石家荘市の冀純堂(きじゅんどう)市長の解任を決定しました。市の手続きを経て正式に解任されます。十六日には農業担当の副市長ら市幹部四人が解任されました。同日解任された三鹿集団の田文華・前会長は十七日、河北省公安当局に身柄を拘束されました。



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