2008年9月17日(水)「しんぶん赤旗」
「共産党の話にドキドキ」
志位委員長迎えさいたま5000人
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日本共産党の志位和夫委員長は十六日、五千人の聴衆の熱い期待と注目のなか、さいたま市大宮駅前で街頭演説しました。
開始三十分前から、宣伝カーをとりまくデッキには人垣ができました。二十一歳の女子学生は、「自民党の総裁選では、どの候補もこれまで何事もなかったような調子よさであきれます」「初めての共産党の演説に、ちょっとドキドキ」といいながら聞き入りました。
日本の政治の異常なゆがみに正面から挑み、根本的転換の方向を堂々と指し示す演説。「そうだ」「いいぞ」の声援と歓声が何度も上がり、立ち止まる聴衆の姿が最後まで続きました。
市田忠義書記局長は十五日、宮城・仙台駅前で街頭演説。小雨がぱらつくなか、二千人が集まりました。演説の随所で「がんばれ」などの声援が飛び交いました。
政治のゆがみ正す党
志位委員長が力説
さいたま
十六日のさいたま市での街頭演説で大きな拍手と歓声に迎えられた志位氏は、国民が解決を願っているどんな問題でも、根っこには異常な財界中心・アメリカいいなり政治のゆがみがあると力説。「このゆがみを大本からただす党でこそ、国民の利益にかなった政治をつくれます」と日本共産党への支持を訴えました。
働く貧困層の問題では、キヤノンやトヨタなどの世界的大企業が正社員を不安定雇用に置き換え、大もうけをあげてきたことなどを生々しく告発しました。
使い捨て労働の「“震源地”は財界だ」と指摘。一九九五年、当時の日経連が「新時代の日本型経営」で「使い捨て」労働者をつくる号令をかけたことが出発点となり、九九年に派遣法が大改悪された経過を解明しました。
さらに、お年寄りを「うば捨て山」に追いやる後期高齢者医療制度の問題でも、「“震源地”は財界だ」と強調。二〇〇二年、小泉内閣の「骨太の方針」で社会保障抑制路線(毎年二千二百億円、初年度三千億円)が決められた際、号令をかけたのは「経済財政諮問会議」の奥田碩日本経団連会長(当時)だったと指摘しました。
その上で志位氏は、派遣法改悪にも、後期高齢者医療制度がつくられる過程でも、日本共産党だけが最初からきっぱりと反対を貫けたのは「財界の横暴勝手とたたかいぬける党だからです」と力説。「日本共産党を伸ばしてこそ、暮らしを守る一番の力になります」と訴え、盛んな拍手に包まれました。
平和の問題では、米国の破たんした戦争への支援を競い合う自民、民主両党の姿を示し、「九条守れの声は日本共産党に。アメリカいいなり政治の大本、安保条約をなくして、基地のない、ほんとうの独立国といえる日本をつくろう」と呼びかけました。
最後に志位氏が、「この選挙はがんばりぬけば前進・躍進できるチャンスです」と述べるとともに、「みずからの力で風を起こして勝利をつかみたい」と決意を語ると、聴衆は力強い拍手でこたえました。
塩川・あやべ氏
塩川てつや衆院議員(埼玉8区重複)と、あやべ澄子衆院北関東比例予定候補がブロックで二議席獲得をめざす決意を表明。塩川氏は大企業の偽装請負を告発したたたかいにふれ「『なくせワーキングプア』の原動力になってきた日本共産党を北関東から二議席に伸ばして二倍の力を発揮させてください」と訴えました。
老人ホームに勤める春日部市の女性(26)は演説を聞いて「本当に老後もお金次第みたいなお年寄りいじめの政治を感じます。介護の仕事は大変で給料も安く、一、二年で辞める若い人が多いんです。でも仕事は好きなので、お年寄りのためにも自分たちの生活をよくするためにも選挙では頑張りたいです」と話していました。