2008年9月14日(日)「しんぶん赤旗」
自立支援法の見直しを
精神障害者全国大会が閉幕
さいたま市で行われていた全国精神障害者団体連合会の第十回全国大会が十三日、二日間の日程を終え、閉幕しました。「当事者本人の生きる望みと人権を無視した政策を大転換してほしい」など、障害者自立支援法の抜本的見直しを求める宣言も採択しました。
この日は、四十人の精神障害者が次々に壇上で「こころの叫び」を発言。統合失調症やうつ病などの精神障害を持つ発言者の多くが、自殺願望や薬の副作用とたたかい生きていることを訴え、共感を広げました。
新潟県の若い女性は「私の最終目標は、小説家になってこの病気で死にたいと思う人に生きる勇気を持ってもらうこと」と話し、参加者から大きな拍手を受けました。
「仲間がいっぱいいることを実感した」と話す大会参加者の一人、統合失調症の女性(48)=神戸市在住=は二十八歳のとき、「仕事人間」の夫の協力がなく、孤独な出産・子育て生活で発病。五回の入退院を繰り返してきました。
女性は「『社会的入院』とよばれ、家族や社会に受け皿がなく退院できなくなった状態の精神障害者をなんとかしたい。退院してからの受け皿や支援の充実が必要なのに、自立支援法でなかなか進まない。その支援活動に私の闘病経験を生かしたい」と話していました。