2008年9月14日(日)「しんぶん赤旗」
中国・毒入りミルク
会社・当局、訴え放置
被害者3万人超の報道も
【北京=山田俊英】中国で有毒物質メラミンが混入した粉ミルクによって多数の乳児が腎臓結石になった事件について、国務院(内閣)調査委員会は十三日、北京で記者会見し、製造元の三鹿集団(河北省石家荘市)には今年三月から、国家品質監督検査検疫総局には六月に、消費者から訴えがあったことを明らかにしました。
会見では、今月九日に発覚するまで放置した会社と国の責任を問う質問が出ました。
同委員会の高強責任者は十二日までに泌尿器系結石になった四百三十二人の被害例が報告され、問題が発覚した甘粛省以外にも被害が広がっていることを認めました。政府は被害者を無料で治療することを決定。河北省政府は同社に製造停止を命じ、警察が十九人の身柄を拘束しました。
インターネット・ニュースの中国ネットは販売量から計算すると被害者は三万人を超える可能性があると報じました。